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素晴らしき日曜日 (1947)監督・黒澤 明


開始より0:46(東京都台東区上野公園〜上野・上野恩賜公園〜JR上野駅)

結婚をしたいのだが、なかなか状況が許さない雄造(沼崎勲)と昌子(中北千枝子)はある日曜日、待ち合わせてデートをする。手持ちの金は二人合わせてもわずか35円。ふと思いついて上野の動物園に行く。そこで雨に降られて上野駅まで走る二人。
沼崎勲はロケで演技をするのが苦手なので、この後の場面に出て来る日比谷公会堂や日比谷野外音楽堂などもセットで撮影されたという話を聞いたことがある。しかしこの上野のシーンはさすがにセットというわけにはいかなかったようだ。



上野公園から中央通りに下る階段。カメラは上野駅に向かって走る二人を追う。公園に沿って石垣が続く。
作品撮影当時には石垣があるのみで、何も無い。
二人は道路を横断し、上野駅広小路口に入る。
(撮影・2011・08・21)
その後、石垣に沿って土産物店、飲食店(上野じゅらく)などが立ち並ぶようになるが、現在はそれも無くなり、工事中であった。「じゅらく」は上野らしい大衆的な店でよかったのだが。
現在の上野駅はJR系のショッピングモール「アトレ (atre) 」が展開され、一階には「Hard Rock Cafe」なども出店し、待ち合わせ場所として親しまれている。
雄造と昌子には想像もつかない未来になってしまった。


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